(2024.5.21更新)
「みんなの年金に投資して大丈夫?」」と疑問に思っていませんか?
みんなの年金と言えば、某サイトが開催している、
『不動産クラウドファンディング・オブ・ザ・イヤー2023』ユーザーズベスト部門
を受賞したサービスです。
「受賞サービスだから安心!!」と思って大丈夫でしょうか?
そこで、今回は現役サラリーマン投資家の経験を元にみんなの年金について解説をしました。
業者が書かない視点で忖度なく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください!
ガチで解説しています
本ページの内容は、個人の見解であって投資結果を保証するものではありません。
投資にあたっては自己責任で判断するようお願いいたします。
みんなの年金の概要
最初に、みんなの年金のサービス概要はこちらです。
サービス名 | みんなの年金 |
---|---|
運営会社 | 株式会社ネクサスエージェント |
上場市場 | 非上場 |
募集ファンド数 | 80ファンド |
募集額 | 総額:1,742百万円 平均:22百万円 |
利回り | 8.0% |
運用期間(平均) | 12ヶ月 |
劣後比率(平均) | 11.3% |
抽選倍率(平均) | 414% |
振込手数料 | 入金時:投資家負担 出金時:投資家負担 |
入金先口座 | (不明) |
【結論】私はみんなの年金をおすすめしない
みんなの年金総合評価
- 事業者の信頼性:★★☆☆☆
- ファンドの収益性:★★★★☆
- ファンドの安全性:★★☆☆☆
- 投資のしやすさ:★★★★☆
みんなの年金は、2021年の開始以降、安定したサービス運営を継続しています。
利回りは一律8%と業界水準と比較して、
- ファンドの収益性は良い方
です。
また、月2件を超えるペースでファンドを募集しており、倍率もそこまで高くないため、
- 投資もしやすい
です。ただし、肝心の
- 事業者の信頼性
- ファンドの安全性
に不安のあるサービスだと私は思います。
そのため、私としてはおすすめできません。
異論は認めます
それでは、具体的に解説していきます。
事業者の信頼性:★★☆☆☆
運営は不動産テックのベンチャー企業
運営会社は「株式会社ネクサスエージェント」です。
事業内容は、
- 不動産流通WEBサイト『イエリーチ』
- 不動産クラウドファンディング『みんなの年金』
の運営であり、現物の不動産を取り扱っているような不動産会社ではなく、不動産テック企業です。
設立も2016年のベンチャー企業です。
経営状況が健全とは思えない
非上場企業のため、財務状況は一般には公開されていません。
ただ、「みんなの年金」会員には、直前3年の貸借対照表と損益計算書が開示されています。
具体的な数値の言及は避けますが、こちらの数値を見ると、私にはとても健全な経営状態とは思えません。
まだこれから成長するベンチャー企業だからかも知れませんが、自分の資産を預けるのは正直不安です。
ファンド運営の実績は豊富
2021年2月にサービス開始以降、約3年で80ファンドを組成しています。
これまでのファンドの内、75%は運用を終えており、運用実績としては問題ありません。
月2件を超えるペースで募集しており、積極的なファンド運営を継続しています。
事業者の信頼性には懸念あり
みんなの年金を運営する会社は、
- ファンド運営実績は豊富
ですが、
- 不動産テック企業のベンチャー
- 経営状況が健全とは思えない
ことから、事業者の信頼性には懸念があると私は思います。
ファンドの収益性:★★★★☆
利回りは高め
全てのファンドで、利回りは8.0%です。
年金代わりとなるサービスを謳っているためか、サービス開始以降、一律8.0%を貫いています。
どんな物件でも8%って・・・
ファンドの安全性:★★☆☆☆
劣後比率は約10%
劣後比率は平均11.3%と安心するには少し心許ないです。
築古マンション区分を運用
みんなの年金は、東京・大阪・福岡エリアを中心に築30年や40年といった築古マンション区分の運用を基本としています。
分配原資は、
- 賃料運用による収益(インカム)
- 売却による収益(キャピタル)
のハイブリッドです。
ファンドの安全性は低い
築古マンション区分の賃貸運用(インカム)においては、
- 空き室になった場合の原状回復費が割高になるリスク
- 建物の大規模修繕費用が、長期修繕積立金で賄えないリスク
といったリスクが通常あります。
これらのリスクがどの程度か判断できるような情報はファンド募集時において開示されていません。
また、売却(キャピタル)においては、
- リノベーションなどでバリューアップする
- 相場よりも相当安く仕入れる
のいずれかでないと、築古マンション区分の利益を出すことは難しいことが通常です。
こちらの懸念についても、どのように運用する方針なのかの情報開示はありません。
以上のようなリスクや懸念に対する情報開示がなさすぎるため、なぜ築古マンション区分の運用で一律8%の配当が実現できているのか、私には分かりません。
運営会社の財務状況からも、ファンド運用自体がうまく行っていないのではないか、という気がします。
このように物件の運用で全ての分配金が賄えているとは思えないため、今は8%という分配金を投資家に支払ってはいますが、それがいつまで続くか不安を感じるのは私だけでしょうか。
不安しかありません・・・
投資のしやすさ:★★★★☆
募集形式は先着/抽選が半々
先着式と抽選式はだいたい半々ぐらいで募集しています。
募集額はかなり小さい
築古マンション区分が対象なので、1件あたりの募集額はかなり小さいです。
年々、募集金額が上がっているように見えるのは、
- 不動産価格自体が値上がりし続けている
- 複数物件で1ファンドを組成している
からです。
抽選倍率は下落傾向
抽選倍率は平均で見ると414%と少し高めですが、下落傾向にあります。
2024年だけで見ると、平均155%と低めの倍率です。
ヤマワケエステートなど利回りの良いサービスの影響でしょうか?
本当のところの理由が分かりません
募集額は小さいが投資しやすい
ファンド1件あたりの募集額は小さいのですが、競争率が高い訳でもないため、投資自体はしやすいサービスです。
投資したい人にはありがたいですね
私のみんなの年金投資実績
私はみんなの年金には投資しません。
理由は、
- 運営会社の経営状況が健全と思えない
- なぜ、一律8%の利回りを保てるか分からない
- 懸念を解消するような情報開示もない
ためです。
個人的な意見です
最後に
今回はみんなの年金について、業者が書かない現役サラリーマン投資家の視点で解説しました。
私は、みんなの年金はおすすめしないと解説しました。
みなさんはどのように感じたでしょうか。
なぜこのサービスが、
『不動産クラウドファンディング・オブ・ザ・イヤー2023』ユーザーズベスト部門
を受賞したのか私には不思議でなりません。
それでも、それなりの投資家が評価していることは確かですので、
「みんなの年金に投資してみようかな?」
と思った人は、自己責任でどうぞ!
他にも不動産クラウドファンディング事業者の解説をしています。
今回と同じように事業者が書かない視点で忖度なく解説していますので、ページ下の関連記事も参考にして下さい!
最後までお読みいただき、ありがとうございました